ドローンの墜落事故は、様々な要因によって引き起こされる可能性があります。
その中でドローンの墜落事故の原因として最も多いのは、操縦者の技術的なスキル不足です。
また、その他のドローンの墜落事故の原因には、次のようなものがあげられます。
- スキル不足による操縦ミス
- プロペラが障害物にぶつかる
- バッテリー切れ
- 電波干渉・GPSロス
- 突風
- ブレーキミス
- 自動帰還中の衝突 など
ここでは、具体的原因と対応策を解説していきます。
ドローンの墜落事故の原因と対応策
操縦者のミス
原因：ドローン操縦者の誤った操縦（スピードの出し過ぎなど）。適切な練習不足。
ドローン撮影時の場合、モニターだけで飛行してしまうと、目視で周囲確認をせずに見落としてしまう可能性もあります。
過度なスピード、過度な接近、モニターを注視などの飛行行為は行わないのが大切です。
基礎知識や手動操縦スキルを習得して、問題なく飛行できるように練習しましょう。
悪天候
原因：突風・雨などの悪天候条件下の飛行。
ドローンは風の影響を受けやすく、突風により流されて衝突したり多方向からの風でバランスを崩して墜落したりする可能性があります。
悪天候時の飛行を制限し、気象情報を十分に確認してから飛行を行います。
また、春や秋ような突風が多い季節は特に注意し、雨によってプロペラやモーターが故障する可能性もあります。
ドローンの技術的な問題（整備不良）
原因：ドローンのセンサーの故障
定期的な検査とメンテナンスを行い、不具合が発見された場合は修理または交換を行います。
プロペラ交換せずに劣化していたり、バッテリーの経年劣化や充電不足などです。
特に注意しておきたい墜落が直結しやすい、モーター・プロぺラ・バッテリー残量・プロポの4つです。
飛行前には各部品のチェックを行い、問題なく飛行できる状態か確認しましょう。
電波干渉やGPSロス
原因：電波干渉やGPSロスの状態によって、操縦が出来なくなったり困難になったりする。
ドローンはプロポから発信差される電波によって操縦することが可能です。
電波干渉が起こると操縦不能となり、墜落の危険性があります。
基地局やパラボナアンテナのような電波が入る場所では、特に電波干渉が起こりやすく信号喪失のリスクがあり要注意です。
建物のような目に見えた障害物だけでなく、電波干渉に問題ないエリアか確認しておくことも必要です。
GPS情報が途切れてしまうと、ドローンは現在の位置や飛行方向が分からなくなり、墜落させてしまうかもしれません。
GPSロスの状態でも飛行は可能ですが、通常の操縦より困難になるため、手動操縦スキルを身に着けてないと墜落のリスクが高まります。
GPSをオフにした操縦で慣れておきましょう。
バッテリー切れ
原因：ドローンはバッテリーで動いているため、バッテリーがなくなると墜落する。
スピードを上げての飛行や風が強い時などの飛行はバッテリーを消耗しやすいので、余裕をもって帰還させることが重要です。
バッテリー残量30％がドローンを帰還させる目安です。
プロペラが障害物に接触する
原因：障害物に当たるケースが多いのは木や葉、そして電線です。
プロペラに障害物が接触してしまうと、プロペラの回転が止まり、ドローンはバランスを崩して墜落してしまいます。
飛行ルート周辺に何か障害物がないか事前に確認しておくことがとても重要です。
自動帰還（リターントゥホーム）中の衝突
原因：ドローンの電波が途絶えたとき、バッテリー残量が少ないときに発動する自動帰還時の衝突にも注意が必要。
ドローンには、自動帰還機能がついています。
自動帰還機能が発動した場合、離陸地点に戻る際に、飛行させたルートではなく直線ルートで戻ってきます。
通常は障害物を避けて飛行できますが、自動帰還が発動したらまっすぐに戻ってくるため、戻ってくる間に障害物があると衝突は避けることが出来ません。
自動帰還の高度設定は、障害物より高い設定にします。
ドローン墜落事故を防ぐための対策とは
ドローン操縦者のスキルアップ
墜落事故回避として最短の改善策は、操縦者のスキルアップです。
ドローンの墜落事故の１位の原因は、ドローン操縦者のスキル不足によるものが多いからです。
ドローンの基本知識のほか、想定外のトラブルに柔軟に対応できるための高い操縦技術の習得は必須になります。
ドローンアシスタント
ドローン飛行の際、単独での操縦は控えましょう。
初心者のうちは特にドローンのモニターに意識が集中しがちになり、周囲に気配りすることが困難となります。
操縦者のほかに目視補助をしてくれるアシスタントを準備すると、墜落事故を未然に防ぐことができます。
アシスタントは、操縦者との連絡を口頭で行える位置で、障害物や急な天候の変化がないかの確認など、周囲の安全確認を行ってもらいましょう。
ドローン飛行前チェック
ドローンを飛行させる前のチェックリストで確認することは、機体に起因する事故防止策となります。
- 障害物センサーは正常か？
- コンパスキャリブレーションは行ったか？
- バッテリーの残量は大丈夫か？
- プロペラの取り付け方は大丈夫か？
- 天候状況は変わりないか？
ドローンの墜落事故は人的ミスが多く、操縦者が墜落の原因を理解していることで必要最小限に抑えることができます。
また、万が一に備えたドローン保険に加入しておくことも大切です。
ドローン飛行に大切なことです。
- しっかりと事前準備をする（現場確認）
- 落ち着いて操縦すること（確かな操縦技術）
- 正確な判断力（天候も変化など）
