ドローン測量 対空標識の役割とは? 3Dデータと標定点の関係について解説
ドローン測量では、標定点や検証点の測定(従来の測量トータルステーションにて)を行い対空標識の設置をします。
測量する対象物の正確な座標を求め、3Dデータ作成後には正確な標定点や検証点を必要とするためです。
ドローン測量では、座標を正確に測量するためには正確な座標が分かるポイントが必要となります。
このポイントを標定点といいます。
評定点とは
  • 撮影時のカメラの位置や姿勢
  • 隣り合う写真の相互関係
  • 写真と撮影地域の3次元座標系との位置関係を求めるために用いる

ためのに地上に設置した基準点のことです。

ドローン測量では、UAV公共測量マニュアル(案)に記載されている要求精度(5㎝以下)をクリアする必要があります。

 

ドローン写真測量とは

ドローンによる写真測量とは、上空より地上を重複連続撮影した写真をつなぎ合わせたものを利用したデータになります。
重複させるオーバーラップは縦方向80%以上、横方向60%以上と推奨されており、その写真から作成されたものが3D点群データになります。
点群データはXYZ軸に座標値をもっており、ドローン測量にて求めておいた標定点や検証点に座標を入力することになります。
POINT
ドローン測量は座標の精度が正確に求めらます。それは距離・面積・体積を算出することができるためです。

 

標定点とは?

ドローン測量では、座標を正確に測量するためには正確な座標が分かるポイントが必要となります。

このポイントを標定点といい、

  • 撮影時のカメラの位置や姿勢
  • 隣り合う写真の相互関係
  • 写真と撮影地域の3次元座標系との位置関係を求めるために用いる

ために地上に設置した基準点のことです。

ドローン撮影を行った後は、正確な標定点より3Dデータを作成することになります。

検証点の役割

検証点では、3Dデータの座標が正確な位置であるか検証するための重要な位置になるためです。

対空標識の役割

測量は広範囲の上空撮影を行うことになりますが、正確な座標値を測量するために設置するのが対空標識ということです。
対空標識は、上空から見た時、標定点や検証点の位置を写真上で確認できるための目印となります。

 

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GCP(対空標識)の設置について

対空標識の配置基準として⇒UAV を用いた公共測量マニュアル(案)では、上空より拡大された空中写真上で確認できるような模様を設置するのが望ましいとしています。
 対空標識の模様は、次を標準とする。

対空標識の辺長又は円形の直径は、撮影する空中写真に 15 画素以上で写る大きさを標準とする。
対空標識の色は白黒を標準とし、状況により黄色や黒色とする
対空標識の設置に当たっては、次に定める事項に留意する。
(1) あらかじめ土地の所有者又は管理者の許可を得る。
(2) UAV から明瞭に撮影できるよう上空視界を確保する。
(3) 設置する地点の状態が良好な地点を選ぶものとする。
設置した対空標識は、撮影作業完了後、速やかに回収し原状を回復するものとする。
空中写真上で周辺地物との色調差が明瞭な構造物が測定できる場合は、その構造物を標定点 及び対空標識に代えることができる。

引用:UAV を用いた公共測量マニュアル(案) 対空標識の規格及び設置等

 

対空標識を設置する時の注意点

対空標識は、風や通行人、通行車両による対空標識のずれを防止しておくけるように杭打ちなども行っておく必要もあります。

標準の設置基準で行った場合、対空標識の設置数が多くて業務が効率化できていないのが現状ではないですか?

弊社では、UAVを用いた公共測量マニュアル(案)が示す指針の半分ほどの対空標識の設置数でドローン測量を行っています。

効率的に対空標識を設置する方法については、こちらで詳しく説明しています。

 ドローン測量手順 ❸-1 対空標識を効率化できる設置方法とは

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