ドローンの操作において、ピルエットホバリングは非常に重要なスキルのひとつです。
ピルエットホバリングは、ドローンを水平な状態で回転させながら、位置を一定に保つ操作です。
このピルエットホバリングは、いろいろな場面で重要な役割があります。
また、一等無人航空機操縦士の実地試験項目にも取り上げられている操作技術です。
ここでは、ピルエットホバリングの重要性と練習のポイントとコツを説明しています。
ピルエットホバリングとは?
ピルエットホバリングとは、ドローンを回転させながら一定の高度で静止させる操作スキルです。
空中で同じ位置にとどまるホバリングと同時に、その場で一回転(360度回転)しなければいけません。
ピルエットホバリングでは、ドローンが一定の高度で浮いたまま水平軸を中心に回転します。
高度を維持するためには、ドローンの推力と重力のバランスよく飛行させることが重要です。
操縦するときはスロットルと姿勢制御を微細に調整して、ドローンを安定させるスキルが必要となります。
ピルエットホバリングの重要性
空中での姿勢制御
ドローンを安定させ特定の位置を保つためには、ピルエットホバリングが必要です。
例えば、風の影響を受けたり、ドローンが回転しながら移動する必要がある場合でも、ドローンを正確に操作できるようになります。
映像撮影や写真撮影
ドローンを使った映像や写真撮影では、安定した姿勢で撮影することが求められます。
ピルエットホバリングをマスターすると、ドローンを静止させたり、正確な位置に調整したりするスキルが身に付きます。
障害物回避
ドローン操作をする際に、周囲の障害物との距離を考慮する必要があります。
ピルエットホバリングを行うことによって、狭いスペースや複雑な環境での操作が可能となり、衝突や事故を回避することに役立ちます。
ピルエットホバリングの正確性と安定性に関係するGPS受信
ピルエットホバリング中にGPS受信をすることで、ドローンが現在位置に正確にとどまるのに役立ちます。
ドローンは空中での正確な位置を把握し、ピルエットホバリング中にドローンが風に流されそうになったりすると、ドローンは自動的に元の位置に戻ることができます。
GPSを使用することで、ドローンは自動的に風の影響を補正し、安定した飛行を維持することができます。
GPSは、ピルエットホバリングの正確性と安定性を向上させることになります。
ピルエットホバリングの練習のポイントとコツ
風に流されて不意に動く機体を、前後左右・上下のスティック操作でコントロールする技術と、変化する機体の向きとスティック方向を瞬時に判断する必要があります。
機体の向きとスティック操作の関係性を身に着けたら、いかにドローンが流される前にスティックを操作できるかがポイントです。
ドローンホバリングのコツは、目線の高さ程度の位置にとどまることです。
まずは室内で練習をしてみましょう。
室内で練習する場合GPS受信が安定しないため、最初は右左と動いてドローンの位置は安定しません。
安定して同じ位置にとどまっていられるようになるまで、しっかりと機体をコントロールしてあげましょう。
室内の壁に位置が分かるような印(★)を貼っておくと、目標の場所が分かってよいと思います。
実際にピルエットホバリング操作を使った菜の花の映像
ピルエットホバリング操作を行いながらゆっくりと上昇している映像になります。
ドローンが円を描くように空中で回転し菜の花を撮影してみると、菜の花は鮮やかな黄色で広がり、そのひとつひとつが微風に揺れている様子が、ピルエットホバリングによって鮮明に捉えられているのがわかります。