ドローンの電波距離について知っておきたい基礎知識

ドローンの電波距離とは、ドローンとプロポ（送信機）の間で無線が確立される範囲の通信のことになります。

この電波距離は、無線通信の安定性とドローンの制御範囲に影響を与えます。

電波の基礎知識を知っておくことで、ドローンの安全な運用と電波干渉回避につながります。

ここでは、ドローンの基礎知識として電波距離について知っておきたいポイントを解説しています。

ドローンの遠隔操作やデータ通信には、一般的に無線通信が使用されています。

無線通信の電波は周波数によって特性が異なります。

この無線通信に2.4GHzや5.8GHzの周波数帯域が使用されているのは、遠距離通信に適しているためですが、一部の状況下では干渉や遮断が起こる可能性もあります。

一般的に高い周波数は短距離で高速なデータ通信が可能ですが、建物や障害物によって信号が阻害されることがあります。

ドローンのプロポ（送信機）は、一定の送信出力を持っています。

ドローンの送信出力とは、プロポ（送信機）からドローンに対して送信される電波の強さや出力のことです。

送信出力が大きいほど、電波の強さは増し、ドローンとプロポの間で信号の通信距離は長くなる傾向にあります。

しかし遠隔通信距離は、送信出力だけでなく、周波数帯域や飛行環境条件、アンテナの性能などによっても影響を受けることがあります。

電波距離は周囲の環境条件にも左右されます。電波は空間を伝搬する際にさまざまな要因によって減衰や干渉を受けます。

• 障害物：ドローンが飛行する空間には建物や樹木、地形の起伏などの障害物が存在します。これらの障害物は電波の伝播を妨げ、通信の距離や安定性に影響を与える可能性があります。特に建物のような金属を含む障害物は、電波の反射や干渉を引き起こすことがあります。
• 電波干渉：高電力の通信施設などがある場所では、ドローン電波が電磁干渉を受ける可能性があります。これによって、通信が低下したり、電波が途切れたりすることがあります。
• 天候条件：天候条件も電波の伝播に影響を与えます。雨や雪、霧などの湿度が高い条件下では電波の減衰が起こりやすくなります。
• 周囲の無線通信機器：周囲に無線通信を行う機器が多数ある場合、電波の混信が起こる可能性があります。これによって、ドローン電波距離が短くなるか、通信が安定しなくなることがあります。

ドローン遠隔操作やデータ通信は、これらの条件下で電波距離への影響を受けます。適切な通信範囲を把握し、電波干渉やでんぱ障害が少ない空間でのドローン飛行が重要です。

ドローン操縦時に電波干渉対策のポイントはこちらで解説しています。

関連記事　ドローン操縦時の「電波干渉対策」のポイントは？