
ドローンに橋梁点検での近接撮影は、天候や環境などの厳しい条件下で飛行させなければいけません。
またドローンパイロットは、常に風を意識する操縦しなければ墜落するリスクを避けることができないのです。
風がもたらすドローン橋梁点検への影響と対策についてお伝えします。
Table of Contents(目次)
ドローン橋梁点検の手順
以下はドローン橋梁点検撮影の主な手順になります。
- 発注者と撮影箇所の打合せ
- 現地の橋梁を事前確認し、飛行計画の立案
- 橋梁点検に必要となる飛行申請許可等の取得
- 橋梁点検の撮影当日 (風の影響・橋梁近接撮影テクニック・撮影スケジュール計画・橋梁点検ポイント)
- 撮影データの確認と検証及び、データ整理
で完了です。
川と陸地の間に吹く川風とは
ある程度の幅を持った河川では川の水が周囲の陸地よりも温まりにくく、冷めにくいため川と陸地の間で温度差が生じます。
その温度差が気圧差となり風が生まれます。
川風は、昼間は川から陸地へ、夜間は陸地から川へと吹きます。
ドローンが飛ぶ河川上空と、ドローン操縦者が立っている陸上では、全く異なった風が吹くということを念頭にいれておきましょう。
ドローンパイロットが意識しておくこと
- ドローンとの距離を常に近くにとれるポジションで操縦を行う
- ドローン機体の動きを常に目視で監視する
- 風向きや風力の計測は当てにならないので、川の流れている勢いなどの風力を参考にする
海から陸地へ吹く海陸風とは
陸と海を比べると陸のほうが暖まりやすく冷えやすい性質があります。
逆に海では暖まりにくく、冷えにくい性質があります。
晴れた昼間では、陸のほうが海よりも温度が上昇するため陸の空気の密度が小さくなります。
この密度を補うため海からの空気が陸地へと流れ込むことになります。
この風を海風といいます。
ドローンパイロットが意識しておくこと
海沿いにある橋梁では特に海陸風に注意し
海陸風が吹き始めると海から陸への強風になり危険ですので
速やかに延期の判断をしましょう。
山の山間部に吹く山谷風とは
山谷風とは、昼の間は山の斜面が太陽で暖められ、斜面に沿って風は上昇します。
上昇した風は、谷から風が吹く谷風となります。
山間部の谷間にある橋梁では、午後になると谷風が吹き抜けてきます。
ドローンパイロットが意識しておくこと
谷風では比較的に午前中が弱いことが多いので、ドローン橋梁点検は午前中のみに計画することをおすすめします。
風に影響する橋梁点検での対策
風が影響する時間帯
一般的に朝でてきた太陽に空気は暖められ、その地表の空気は暖められることによって軽くなり上空の空気と混じって対流が発生します。
午後から風が強くなるのは、上空で吹いている風と暖められた地上の空気が混じることで発生します。
ドローン橋梁点検を行う時間帯では、風の影響が比較的少ない午前中をおすすめします。
橋梁の上流側と下流側による風の影響
橋梁での風の影響は上流側と下流側によっても風の向きや吹き方が変化します。
橋梁に風が当たることによって変化しますので注意しておきましょう。
また、風に向きなどの目安として橋梁の中央に目立つようなfa-google-walletリボンなどを付けておくと多少風の分析をすることができます。
上流側と下流側の一か所ずつつけて、試してみてください。
強風で橋梁点検を行ってしまった反省点
強風時に橋長200mの側面撮影を行ってしまった時の反省点をお伝えします。
もちろんドローン操縦も大変です。
ドローンがふらふらと強風で飛んでの撮影結果、撮影データも使用できないほどにブレていました。
強風時のフライトは墜落のリスクもあり、映像の状態も良くないことがわかりましたので撮影は延期すべきだったと反省したケースでした。
風速を測る手段として有効なのが、デジタル風速計です。
デジタル風速計 HoldPeak 856A 風量計 風力計
- 風速範囲0.3m/s~45m/s、温度範囲:0~45℃
デジタル風速計 BT-100 風量計 (温度計&風速計一体化)
- 風速0.3〜30m / s(測定値の+/- 5%)、風温度範囲-10℃〜45℃(+/- 2℃)
GM816 デジタル 風速温度計
- 風速測定精度:±5% ±0.1dgt、測定範囲:0~30m/s。
GOLDCHAMP 866B-WM 風速計
風速 気温 露点測定 空冷表示、風速範囲:0.3~30m/s
ドローン橋梁点検時における風の影響は避けることはできません。
ドローンパイロットは橋梁点検前の事前確認をきちんと行い、その環境特有の風を感じることがとても重要だと感じます。
強風に対して延期する判断と風を感じるドローン操縦の経験を重ねましょう。
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橋梁点検ドローンを効率的にできる手順
全国にある約70万もの橋梁の4割以上は、10年後に建設後50年経過する老朽化橋になるとみられています。
Drone 3D surveyingでは、これまで100橋以上の近接撮影を行ってきました。


約70万の橋梁点検費用の削減や人員不足などの問題解決には、ドローン橋梁点検を効率的に進めることが重要です。
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