ドローンには、使用用途に応じて様々な高性能カメラを搭載することができます。

ドローンに赤外線カメラを搭載することによって、従来では人が簡単に行くことができない場所での赤外線による撮影が可能となります。

今回は、ドローンで赤外線カメラを利用した撮影で、今後どのような場面で活躍するのかをご紹介します。

 

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赤外線カメラとは?

 

赤外線カメラとは、物体が放射している赤外線エネルギーを撮影し、デジタル処理にて温度の状態を可視化しくれるカメラです。

いろいろな物体は熱を持った状態になると赤外線を放出しており、この赤外線エネルギーを画像処理し、温度の差を可視化することができます。

赤外線カメラの特徴

赤外線カメラの特徴は、一般のカメラがと違い太陽や光がなくても撮影ができます

赤外線カメラは物体が放射する赤外線を温度として映像に表し、周りの光に影響されることなく使用できるのも、赤外線カメラの特徴です。

通常のカメラでは普段見ている光の波長は可視光線ですが、赤外線カメラになると、眼に見ることができない波長の赤外線をとらえることができるのです。

それは普段とは違う、物体のいろいろな状態を知ることができるのです。

赤外線カメラの特徴

  • 熱情報の検知が可能であること
  • 周囲の光の影響を受けることがない
  • 透過性に優れている(煙や霧なども透過できる)

 

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赤外線カメラでの利活用とは

ドローンに赤外線カメラを搭載できたことによって、今まででは人が行けない場所での赤外線カメラによる撮影を利用できます。

安全性も高まり、調査時間の短縮などの業務効率化が期待できます。

 

インフラの点検

 

国土交通省は橋梁点検で赤外線カメラ使用による点検効率化に期待。

2019年度から国や自治体が管理する道路橋の老朽化点検を効率化するため、赤外線を使ってコンクリートのひび割れなどの破損を確認する手法を導入します。

 

参考記事:

橋梁点検効率化をドローン赤外線カメラで行う問題と課題

 

農業分野での活用

農業分野でのドローンの活用では、赤外線カメラを搭載したマルチスペクトルカメラを活用します。

マルチスペクトルセンサーをデータ化することによって、農作物の発育状態が把握でき適切な肥料散布や害虫駆除作業を行うことができます。

 

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【スマート農業】”スマート農業”って何?

 

災害現場での遭難者の捜索

ドローンの通常撮影方法では、林の中などにいる場合の撮影は困難でした。

赤外線カメラを利用することで

熱エネルギーを発している人の温度を検知し遭難者などを発見できる確率が高くなります。

 

太陽光発電所でのソーラーパネルの点検

太陽光パネルの発電温度は通常約50℃~70℃になっています。

赤外線カメラ搭載ドローンによる点検では

局所的にホットスポット(100℃以上)と呼ばれるスポットがないか点検を行います。

 

ホットスポットの問題点とは

  • 発電量が低下する
  • 火災の原因となる

 

従来までの点検方法は、太陽光設備の稼働をストップさせて行う必要がありました。

 

ドローンで上空から自動撮影を行うことで

太陽光設備を稼働させた状態で短時間で完了することが可能となります。

 

野生動物の生態調査

赤外線カメラでは光の影響を受けないため

山中などの野生生物の生態調査や監視調査などに利用されています。

 

 

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赤外線カメラ搭載できる産業用ドローンの紹介

DJI Matrice 200シリーズ

< 仕様 >

  • 機体重量 3.8㎏
  • 最大飛行時間 38分
  • 最大ペイロード容量 2㎏

参照先 DJI 公式HP  ”Matrice 200シリーズ”

 

DJI Mavic 2 Enterprise Dual

<  仕様 >

  • 機体重量 1.1㎏
  • 最大飛行時間 31分
  • デュアルカメラ搭載

① 通常可視光カメラ ② 赤外線カメラ

 

Sonちゃん
赤外線画像と通常の可視画像を映せる2画面でのデュアルカメラ搭載型のドローンの特徴は、操縦しやすく安全です。

 

 

Mavic 2 Enterprise 

産業用ドローMavic 2 Enterprise は、業務の可能性が広がるドローンです。

消火活動
現場でより容易に、より高い機動性をもって消火活動を行い、人命を守ります。
警察活動
取得したデータを活用して、治安回復や地域コミュニティを守ります。
緊急対応
行方不明者の位置を特定し、緊急事態に戦略的に対処します。
送電線の点検
重要なインフラを安全に調査し、 定期的な保守作業
携帯電話基地局の調査
より安全に、より効率的に調査を実施します。
橋梁の点検・検査
複雑で貴重な構造物に近接することなく、ズーム機能を用いて離れた状態で調査を実施できます。

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Sonちゃん
赤外線カメラが搭載できるドローンは、 Matrice 600・Inspire2などもあります。

 

撮影用プロ機 Matrice 600 Pro 

Matrice 600 Pro は、最大ペイロード6kgで、Ronin-MXジンバル、DJI Focus、マイクロフォーサーズシステムからRED EPICまでの幅広いカメラに対応します。

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動画撮影に特化した上位機種 Inspire2 

Inspire2は、 30fpsや4K 60fpsに対応するし、カメラ交換もできるし、空撮に特化したすごいドローンです!

< Inspie 2の特徴 >            

最新のCineCore 2.1の画像処理システムを搭載しており、送信機を2台準備すると、パイロットとカメラマンが操作系統を分離することが出来ます。  

  • 重量3290g (2個のバッテリーを含む、ジンバルとカメラは含まず)
  • 最大離陸重量4000 g
  • 最大フライト時間:約27分 (Zenmuse X4Sを取り付けているとき)
  • 最大速度:94km/h

 

 

 

 

ドローンの赤外線カメラで空撮した経験から

Sonちゃん
ドローン操縦については変わりはありませんが、赤外線カメラ空撮が難しいと感じたことをお伝えします。

モニター画面が赤外線では撮影場所の対象物状態が分かりづらくなるため

通常と同様に広く飛び回るのが難しい。

 

Sonちゃん
デュアルカメラのドローンで撮影したデータは、赤外線画像と通常の可視画像を比較して見れるため、撮影後の確認や解析作業も効率的です。
  • 雨を浴びた後の構造物や、高温の直射日光を浴びている構造物の撮影を行う際の画像設定や、解析判断が難しい。

 

  • 日影の状態では、撮影方向・高さ、時間帯、天候によって変わり、そのため日陰の部分の撮影を、なるべく回避しながら撮影を行うのが難しい。

 

  • 撮影目的にマッチする赤外線画像の、コントラストや温度設定が難しいと感じられる。

 

  • 解析方法によっては、時間帯を変えて何度か撮影を行うケースがある。

 

  • 撮影した赤外線画像を利用して劣化やひび割れ解析などの診断をするには、専門技術者の解析判断が必要。

 

 

まとめ

現状では赤外線カメラ搭載のドローンは高額なため

購入後の墜落と故障の可能性があることが心理的負担となっているのも事実です。

 

また、ドローンだけではなく

  • 赤外線画像の解析ソフト購入費用
  • 解析技術者の育成費用と時間
  • 労力コスト

もかかっています。

 

赤外線カメラで行うドローンの利活用では、少しマイナス面や危険要素もあります。

 

しかしドローンによる赤外線撮影の利活用と

赤外線の解析も今後ドンドン広がっていくと思いますし

さらにもっと広げて便利にしていくべきだと思っています。

 

 

ドローンを安全に飛行させるため規則とルール

飛行許可申請方法

 

 

 

 

橋梁点検ドローンを効率的にできる手順

全国にある約70万もの橋梁の4割以上は、10年後に建設後50年経過する老朽化橋になるとみられています。

Drone 3D surveyingでは、これまで100橋以上の近接撮影を行ってきました。

約70万の橋梁点検費用の削減や人員不足などの問題解決には、ドローン橋梁点検を効率的に進めることが重要です。

 

 

 

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